株式の個人持ち株比率が減少,法人の持ち株比率が上昇している株式保有構造の変化を指す場合と,市場の売買で機関投資家の比重が高まっている流通構造の変化をいう場合とがある。1971年の資本自由化をきっかけに,安定株主作りが活発化した結果,銀行など法人の持ち株比率が上昇した。流通株式数の減少を招き,株価乱高下の一因となると指摘されている。また,生保などは80年代半ばから機関投資家として株式運用を積極化,巨額の資金による売買が株価形成により大きな影響を与えるようになった。90年代後半以降は,年金資金や外国人投資家の比重が高まっている。